宮本監督に初タイトルを!ガンバ大阪のオフィシャルパーティーが4日、大阪市内のホテルで行われた。選手を代表してあいさつしたMF遠藤保仁(39)は「宮本監督に初タイトルをもたらしたいと思っている」とキッパリ。3年連続無冠の現状を打破し、2年目に臨む宮本恒靖監督(41)とともにタイトルを目指す決意を表明した。

シンプルで力強い決意表明だった。沖縄の1次キャンプで真っ黒に日焼けした39歳の遠藤が、マイクに向かう。そして言った。

「タイトルから少し離れているんで、宮本監督に初タイトルをもたらしたいと思います」

常に優勝争いを宿命づけられているクラブが、3年連続無冠に終わった。昨季はシーズン終盤まで残留を争い、宮本監督の就任後は、がけっぷちから9連勝があり、9位まで押し上げた。しかしサポーター、スタッフ、そして選手はもちろん物足りない。スローガンに掲げる「GAMBAISM」も、本来の姿を取り戻す意思がこめられている。

遠藤は「(昨季は)スタートが悪かった。今年は宮本監督を中心にスタッフ、選手が最大限に努力して、最初から全力で勝ちにいきたい」とも誓った。レビークルピ監督が率いた昨季開幕は3連敗に始まり、6戦勝ちなし(1分け5敗)。スタートのつまずきが、その後の戦いに響いた。苦しみは繰り返さない。23日横浜との開幕戦(パナスタ)を全力でとりにいく。

宮本監督も選手に負けじと精悍(せいかん)に日焼けした顔で壇上に立った。今日5日からは、沖縄で2次キャンプが始まる。「1次キャンプはベースアップを狙って、成果としてできた部分と、まだまだなところがある。2次キャンプは代表選手も帰ってきた中で、開幕に向けてギアを1段2段と上げていきたい」。

レビークルピ監督解任を受けてシーズン途中に就任し、残留を命題に戦った昨季とは明らかに違う。思い描くチーム作りを進めて臨む初めての開幕。年明け、新体制発表の席上では「人を、自分を、魅了するようなサッカー」を掲げた。G大阪の黄金期を知る宮本監督と遠藤が強いガンバへ、そしてタイトルへと導く。【実藤健一】