J1清水エスパルスのブラジル人DFエウシーニョ(29)が開幕ピンチに陥った。20日、静岡市内で行われた午前練習で股関節を負傷。ゲーム形式で痛め、その場にうずくまった。1度は立ち上がって状態を確認するしぐさを見せたが、そのまま練習を切り上げ、クラブハウスに戻った。

練習後、ヤン・ヨンソン監督(58)は「明日の様子を見てみなければ分からない」と神妙な面持ちだった。今季補強の目玉だったエウシーニョは鹿児島キャンプ中の練習試合でも常に主力組として出場。広島との開幕戦(23日、Eスタ)でもスタメンが確実だった。

指揮官はキャンプ終盤から3バックをテスト。本来右サイドバックのエウシーニョを中盤に配置することで攻撃的に厚みが出ていただけに、システムの再考を余儀なくされる可能性もある。この日はエウシーニョの位置にDF飯田貴敬(24)が入り、軽快な動きを披露。プロ3年目の代役筆頭候補は「今は自分の力を信じてやるだけ。このシステムなら自分の持ち味も発揮できる」と前向きに話した。開幕まであと2日。今日21日からチームは非公開で調整する。期待の戦力が離脱となれば、チームにとってダメージは大きい。【神谷亮磨】