昨季全試合フル出場を果たした北海道コンサドーレ札幌GKク・ソンユン(24)とDF進藤亮佑(22)が、クラブ新記録に挑戦する。20日、熊本市内で23日開幕戦(対湘南ベルマーレ、BMWス)に向けて練習。クは17年から41試合連続フル出場中。進藤も昨季フィールドプレーヤーでクラブ史上初のシーズン完走を果たし、現在36試合連続と追う。GK林卓人(36=現サンフレッチェ広島)が06年につくったクラブ最多46試合に挑む2人にとって、開幕戦は大事な一戦となる。

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今年も誰にもポジションは渡さない。守護神クと若きディフェンダー進藤は、昨季クラブ史上最高4位となったチームの屋台骨となった。この日の練習ではボール回しで同じ組に参加し、体を動かした。開幕まであと3日。5年連続の開幕スタメンが有力視されるクは「いつも通りに。スタートが大事なので必ず勝ちたい」と誓った。進藤は「プレッシャーもあって不安もあるけど、楽しみな気持ちが大きい」と自信を見せた。

チームにとっては欠かせない存在だ。ゴールを守るクの好セーブはピンチを救い、攻撃に勢いを与える。17年第28節から昨季全34試合をフルでプレーし、現在41試合連続フル出場でクラブのJ1記録を更新し続けている。J2も含めれば、05~06年で達成した林の46試合が最多。「今年もケガなく出続けたい。失点しないように頑張る」と、求める勝利の先にクラブ記録達成も視野に入れる。

右ストッパーでは進藤が今季も不動の地位を築くつもりだ。昨季はケガによる離脱や累積警告がなく、フィールドプレーヤーとしてクラブ初の開幕から全試合フル出場を記録した。「フルで出ることはDFの安定感にもつながる」と、主力としての自覚をにじませる。GKを除いた連続フル出場試合数は、05年DF和波智広の最多40試合に迫る。

ともに記録を追うシーズンの初戦は、もちろんスタメンで起用される必要がある。後ろからの組み立てを重視するチームにとって、GKとDFの息の合ったプレーは不可欠。クは「セーブするのはキーパーにとって当たり前の仕事。チームのプレーのクオリティーを上げるためにパスも意識して練習した」と、攻めの姿勢を見せる。ピッチに立ち続ける2人の姿は、今季も頼もしく映る。【保坂果那】

◆札幌の連続フル出場 シーズン全試合フル出場は3人が記録。GKハーフナー・ディドが98年(当時Jリーグ)に全34試合で先発フル出場した。GKクとDF進藤が18年にクラブとしては20年ぶりに達成。J1に限れば、クのシーズンをまたいだ41試合連続フル出場が最多。J2を含めれば05年第12節から最終節までの33試合、06年開幕戦から13試合連続でフル出場したGK林の46試合がクラブ最多。