北海道コンサドーレ札幌FWジェイ(37)が30日、札幌・宮の沢での練習後、自身の交友関係について語った。「プレーを見るのが好き」と、お気に入りのレアル・マドリードの日本代表MF久保建英(18)との親交や、元イングランド代表MFデービッド・ベッカム氏(44)との秘話について明かした。偉大な先輩からの金言は、現在3試合連続で得点に絡むMF白井康介(25)の躍進につながっていた。この日、練習見学に訪れていた古巣ジュビロ磐田の前監督、名波浩氏(46)とも旧交を温めていた。

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久保について話したい。世界一のクラブに移籍したのはいいこと。練習がすごい楽しいって言っていた。トップチームに上がれるように頑張りたいって。レアルへの移籍前から連絡を取るようになったんだ。以前からインスタの写真をお互い「いいね」を送り合っていて、メッセージのやりとりが始まった。若いけど怖がらず、いろんなことをトライする。難しいところからシュートを狙ったり。若い時にはすごく大事だから。

若い選手が経験ある選手のプレーを見て勉強するように、逆もある。俺は最近、久保のプレーを見るのが好き。頑張っている姿を見ているとモチベーションが上がるし、そのプレーいいねって参考になることもある。経験があるからうまいって、思っていちゃいけないからね。

最近の白井の活躍は俺もうれしい。このまま続けて欲しい。彼は今季、メンバー外やベンチの試合もあったけど、モチベーションが下がらないように毎日練習で頑張っていた。俺は以前、彼にクロスについて「人に合わせようとし過ぎ。そこに俺が走って入る。そこにいなければ、俺が悪い」ってアドバイスをしたことがあるんだけど、それはベッカムの言葉なんだ。

U-21イングランド代表だった18歳の時、スペイン遠征中のことだった。トップチームと一緒に練習していて、練習後にプールサイドで日焼けしていたら、初めてベッカムに会ったんだ。彼が仲間に「何か飲む?」って聞いていたけど、俺は話したこともないから何も言えなかった。すると「ジェイ、何も飲まなくていいの?」って聞いてきてくれた。俺に声を掛けてくれた!? ってびっくりした。

それでサッカーの話をたくさんして、彼は世界のいろんなトップストライカーとプレーしているから、そういう選手の話をしてくれた。「クロスは考えすぎるとうまくできない。ストライカーがどこに走るか、どこにいるかはわかっているんだから、考えすぎずに入れるのが大事。その選手を狙って入れる方が難しい。自分もできない」って。

とにかくサッカーを楽しむのが一番。俺は23、24歳の時、プレミアリーグで試合に出た後に、家に帰ってから公園とかでサッカーをやっていた。サッカーが楽しいと感じないと、うまくならないよ。

今日は名波さんと久しぶりにゆっくり話をした。(17年札幌移籍後)対戦する時は毎回あいさつはしていたけどね。俺は名波さんには感謝している。名波さんがいなかったら(15年磐田入りで)日本まで来なかったから。