川崎Fから横浜へ期限付き移籍中のMF三好康児(22)が、ベルギー1部のロイヤル・アントワープから獲得へ向けた正式オファーを受けていることが6日、分かった。条件面などでクラブ間合意に達すれば実現へ向かうことになる。

6日の練習後に取材に応じた三好は海外移籍が「目標のひとつ」だったことを明かした。「そういう舞台で戦うために日本でもプレーしてきた。自分の人生なのでしっかり考えて判断しないといけない」と話した。

関係者によると、所有権を持つ川崎Fは三好の意向を尊重する構えだという。ロイヤル・アントワープはリーグ優勝4度を誇る古豪。近年は長く2部で戦っていたが、16-17シーズンに2部優勝を果たして1部に再昇格し、昨季はリーグ戦6位と躍進。今季も開幕2連勝で2位につけるなど、かつての勢いを取り戻しつつある。三好は「まだわからない部分も多いので、そこは自分だけで決められるわけではない」としつつ「常に挑戦したい場所でプレーできることが幸せ」と話した。

ベルギーリーグの移籍期限は8月末まで。A代表デビューとなった6月の南米選手権では1次リーグ第2戦ウルグアイ戦で2得点をマーク。日本の南米大陸での試合で、1試合個人複数得点は三好が初めてとなった。来夏の東京五輪でも活躍が期待されるレフティーが、世界の扉を開こうとしている。

◆三好康児(みよし・こうじ)1997年(平9)3月26日、神奈川県生まれ。小学5年から川崎Fの下部組織で育ち、15年にトップチームに昇格。18年は札幌に期限付き移籍し、リーグ戦26試合に出場。今季は横浜に期限付き移籍し、リーグ戦18試合3得点。20年東京五輪世代中心で臨んだ今年6月の南米選手権でA代表デビューも果たした。J1通算74試合11得点。左利き。167センチ、64キロ。