北海道コンサドーレ札幌FW鈴木武蔵(25)が15日、札幌・宮の沢での全体練習に復帰した。

前節10日浦和レッズ戦で脳振とうを起こし、別メニューで調整していたが、この日からフルメニューをこなした。若手主体の攻撃練習にも参加。「大丈夫です」と、次節17日アウェー清水エスパルス戦出場にOKサインを出した。

浦和戦の後半45分、DFマウリシオと接触した。顎を強打し、しばらく体育座りしたまま立ち上がれなかった。ロスタイム4分間もピッチには立ったが、試合後、J2琉球へ移籍したMF小野伸二(39)を「勝利で送り出したかった」と悔しそうに話したインタビューは「記憶がない。後で聞いてびっくりした」。自身初めての体験だった。

意識がもうろうとしたなかでも口にした「勝利」からは、2試合遠ざかっている。それでも「攻撃の形はいい形でできているし、同じようにできればチャンス、勝利に近づく」と焦りはない。9月には22年W杯アジア2次予選がスタートする。日本代表入りへのアピールも大詰めだ。「意識はするけど、目の前の1試合1試合、しっかり戦うことに意識を持っていきたい」と、チームの結果を重要視する。

17日の舞台・アイスタは、新潟時代の12年に、ヤマザキナビスコ杯で公式戦デビューを果たした地。清水戦は長崎に所属した昨季から3試合連続得点中(4点)で「イメージは悪くない。しっかり得点を取って勝ちたい」と自信を持つ。ガッツあふれる鈴木のプレーが、勝ち点3の鍵となる。【保坂果那】