14位サガン鳥栖は完敗で残留を決められず、スタジアムは重い雰囲気に包まれた。

ホーム最終戦セレモニーに臨んだ選手の表情は険しく、竹原稔社長(58)のあいさつの際、味方サポーターからのブーイングが巻き起こった。ふがいない内容に、普段温厚なファンも堪忍袋の緒が切れた。

勝てば自力で残留を決められた札幌戦だった。だが前半4分、課題の守備が早々に崩壊して先制点を許した。それでも今季途中から指揮を執る金明輝監督(38)はハーフタイムに「迷わずに狙いを持ってプレーすること」と鼓舞。後半は一転、攻撃陣の交代で活性化させ猛攻を見せた。だが前がかりな攻撃から、同ロスタイム4分に1発カウンターで失点し万事休す。残留確定はお預けとなり、セレモニーであいさつに立ったMF福田晃斗主将(27)は「今日(残留を)決められず申しわけなく感じています」と、ファンに謝罪した。

ただ勝ち点36同士の15位清水との今季最終戦直接対決(12月7日、アイスタ)に勝てば、無条件で残留が決まる。負ければ、16位転落でJ1昇格プレーオフに回る可能性も残されており、金監督は「勝って自力で残留を決めたい」と前を向いた。