J2ジェフ千葉の尹晶煥(ユン・ジョンファン)新監督(46)が6日、千葉市内で行われた今季の新体制発表会に出席し、チームのJ1昇格を誓った。

千葉は昨季、09年のJ2降格以来、最低成績となる17位でフィニッシュ。巻き返しをはかる今季に向けては、昨季途中からチームを率いた江尻篤彦監督やコーチ陣の多くが退任。かつて鳥栖やC大阪を率い、朝6時台からの3部練習など、ハードなトレーニングでの指導に定評のある尹監督にチームを託した。

指揮官は「J1昇格は簡単ではないが、全てのスタッフ、選手が1つになれば、必ず上がれる自信があります。そこにはサポーターの応援も必要になってくる。今年は違う姿を間違いなくお見せできると思います」と意気込んだ。

クラブはセンターラインの強化を補強ポイントに掲げ、川崎フロンターレからGK新井章太(31)、ジュビロ磐田からはMF田口泰士(28)を獲得。発表会では7人の新加入選手が顔をそろえた。高橋悠太ゼネラルマネジャー(38)は追加補強の可能性も口にし「ウインドーは開いているし、可能性は常に模索しながら考えています。攻撃的な選手がもしかしたら必要になるかもしれないと監督とは話をしている」と明かした。尹監督は補強について「既存選手ももちろん力を持っているし、調和ができればより大きな力を発揮できる」とチーム作りへの自信も口にした。その上で、シーズンの戦い方については「自分がお見せしようとしているのは組織的に、攻撃をするための守備に重点を置いています。負けずに粘り強く戦えるチームを目指していく。全員が0からのスタート。若い選手は良い機会を確保してほしい」と呼びかけた。

チームはこの日に始動し、午前と午後の2部練習で汗を流した。指揮官は朝6時台からの3部練習などを行う理由について「プロであれば自分の生活リズムを持たないといけない」と熱弁。日本での現役時代にはチームメートが深夜まで漫画を読んでいる姿を見て驚いたことを明かし「チームメートの生活リズムを見たときに、プロらしさを感じることができなかった。それはコーチになってからも同じ。そういうものはチームが弱い時に見られる。サッカーだけに集中するという目的を持って3部練習にしました」と話した。続けて「今の選手も夜遅くまでスマートフォンのゲームをすると聞きました。今の世代ではどうしようもない。節制することを教えないと節制はできない。鳥栖でもC大阪でも選手が変わっていく姿を見てきた。人間は意識が変われば全てが変わると思っています」と千葉でも変わらぬ指導を誓った。

この日は午前中に体力測定を行い、午後はランニングやパス回しなど軽めのメニューで新年最初の練習を終えた。クラブスタッフによると7日以降は3部練習を計画しているといい、尹監督のもとで千葉が生まれ変わろうとしている。