日本野球機構(NPB)とJリーグは9日、都内で第2回新型コロナウイルス対策連絡会議を行い、専門家チームから20日のプロ野球開幕と、18日のJリーグ再開をさらに延期するよう答申されたことを明らかにした。

基本再生産数(感染者1人から生じる2次感染者数)の問題に加えて、各球場やスタジアムでのサーモメーターやアルコール消毒などの完備が難しいことも理由にあげられた。

 

Jリーグ村井満チェアマン(60、以下村井)の一問一答は以下の通り。

 

-延期は致し方ないという考えか

村井 Jリーグは今日午後6時に、全クラブと本件に関する共有の会をもち、ご助言いただいた延期について意見交換するつもり。現時点で私の思いとしては、18日の再開は難しいという認識。

 

-どれぐらいの時間があれば準備できるか、イメージは

村井 基本再生産数がどう推移するかという医学的な見地がひとつ、我々がどう準備するかというのがひとつ。ファン、サポーターにご理解、ご協力いただく部分が多々出てくる。マスクが十分でない状況下では、バンダナで口を覆うとか、タオルマフラーで予防するとか、大きな声を出したりハイタッチやハグをしない観戦スタイルを、場合によってはお願いするかもしれない。これは10日前後でできるものではない。自浄努力や自己責任をお客様に求めるならば、我々クラブ、リーグ側は最善の努力が必要。場合によっては席割りの考え方も、少し間隔を置く配慮がある。12日に(延期延長か否か)確論が出ると思うので、そうした内容の最善を尽くしたい。条件が整うタイミングは、医学的な見地もあるので私の立場からは申し上げにくいが、幸いにも初動の2週間、次の2週間、これが政府の専門家会議のジャッジポイントというお話もあったので、少なくとも3月中にそうした準備ができるよう努力していきたい。

 

-再開時は会議で判断するのか、専門家の判断を受けて決断をする流れになるのか

村井 今回の2回にわたる連絡会議で得られた知見が大変貴重なので、今後どれぐらいのインターバルで行うかは相談するが、基本はご助言をいただきながら判断していきたい。

 

-無観客という話が出たが、村井チェアマンは無観客に対して否定的な印象。収入源も判断のひとつだが、無観客への考えは

村井 サッカーは1試合での得点が他の競技に比べて少ないのが特徴。観戦者の声援がものすごく後ろ盾になっている実感がある。「無観客も含めて延期すべき」という助言と理解しており、なるべく無観客ではなく日程調整の中で進めたい。緊急事態宣言が発令されたエリアでは競技そのものが禁止になり、お客様を入れた試合ができなくなる可能性もある。そういう場合は状況に応じて柔軟に判断しなければいけない。