Jリーグの村井満チェアマンが23日午後、取材に応じ、6月2週目を目指すリーグ戦再開時期の決定について、今月21日の政府専門家会議を受けた同22日の日本野球機構(NPB)との「第8回新型コロナウイルス対策連絡会議」後に具体的な日程を見極めていく意向を明かした。

Jリーグは現在、最速で6月2週目でのリーグ戦再開を想定しているが、先月23日の前回の合同実行委員会後には、その時期が7月までずれ込むことも示唆していた。村井チェアマンはあれから約2週間が経過したこの日も具体的な再開日程を出した議論がなかった事を明かし「ほぼほぼが新型コロナウイルスについての(クラブとの)情報交換にあてさせていただきました。今日、具体的な日程を出した議論はございませんでした」と説明した。

クラブからは再開までの調整期間として3~4週間を希望する声が多く挙がっているといい、質疑応答では予定する6月2週目まで約1カ月となった現時点で見通しが決まっていないことについて追及される場面もあった。村井チェアマンはこれについては「今日、試合再開日程については具体的な議論がありませんでした。7月再開もあるかもしれませんし、4週間の準備期間を考えれば6月末での再開も視野に入ると思います。このあたりは具体的なところはお話できるところはありません」と話すにとどめた。

村井チェアマンはこれまでもリーグ開催については政府の判断をひとつのベースとして動いてきたことも強調。5月以降の緊急事態宣言の行方について議論されるとみられる今月21日の政府専門家会議を「ひとつのポイントになる」とした。翌22日にNPBとの「第8回新型コロナウイルス対策連絡会議」と次回の「Jリーグ合同実行委員会」を組み込んでおり「クラブの練習再開の見通しなどが検討できるのかなと思っております」とこれまでよりも踏み込んだ議論になる可能性が高いことを明言した。

この日はJリーグ再開へ向けた観戦環境対策などのプロジェクトリーダーらも取材対応し、進捗(しんちょく)状況などを明かした。鳥栖の経営状態悪化が明らかになるなどしており、取材陣からは現在のクラブの財政的な状況についても質問が出た。各クラブの財政面を担当するJリーグの鈴木徳昭氏は「個別クラブの財政状況をお話しすることは控えさせていただきたい」としながら「現状、まだ各クラブとも私どもと調整しながら継続して資金をやりくりできる状況であると理解しております」と説明した。

この日午前には日本野球機構(NPB)との第6回「新型コロナウイルス対策連絡会議」も開催しており、終了後に村井チェアマンらも参加してオンラインでの会見も実施。そのままこの日午後に同チェアマンらはJリーグ各クラブ代表者との合同実行委員会に臨んでいた。