北海道コンサドーレ札幌の主力がリーグ再開前にチームを離れる。GKク・ソンユン(25)が兵役前の準備のための韓国Kリーグ移籍に向けて退団することが28日、明らかになった。三上大勝GM(48)がオンライン取材で明らかにした。兵役のため今シーズン終了後に退団し22年夏に復帰するプランだったが、新型コロナウイルスの影響などで前倒しとなった。ブラジル人FWアンデルソン・ロペス(26)は一時帰国中で、シーズン中に再来日できない可能性が出てきた。

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15年から札幌のゴールを守り続けてきたGKクが札幌を去った。クラブと合意の上、すでに今月上旬に北海道を離れており、早ければ今週中にも所属先が決定する見込み。昨年から兵役後の札幌復帰計画を話し合ってきた三上GMはオンラインでの取材に応じ「我々にとっても長い目で見たときにメリットがあることも含めて決断しました」と話した。

これで兵役後の札幌復帰が早まる可能性が出てきた。「兵役終了後は札幌に帰ってきたい」というクの意向もあり、当初はシーズン終了後に退団し兵役後の22年夏の復帰を描いていた。三上GMは「22年シーズンの頭にはチームに戻ってくる可能性がある」と話した。

3月にクのバゼドー病が判明しプレーが制限され、さらに新型コロナウイルスの影響でリーグは中断中。今月8日にKリーグが開幕したこともあり、クラブは「半年間早めて、Kリーグ入り、日本復帰を目指したい」というクの意向に応じた。ファンへ別れを告げる間もなく退団となったが、条件が整えば今季ホーム最終戦で本人からあいさつする場を作る意向も示した。

在籍6年で167試合出場の正GKが退団したが、クラブも守護神不在を念頭に今季のGK陣を編成してきた。昨季ルヴァン杯決勝に導いたベテラン菅野、プロ8年目の阿波加に加え、タイ代表カウィン、特別指定選手の中野小(法大)を獲得した。三上GMは「ソンユンのいない期間も、チームの上位進出という目標の中で力になってもらう」とGK陣の奮起に期待した。【浅水友輝】