米女子サッカーリーグ(NWSL)のシカゴ・レッドスターズに所属する元日本代表FW永里優季(33)が神奈川県2部の男子チーム「はやぶさイレブン」に期限付き移籍する。同日(現地時間9日)に所属クラブが発表した。移籍先クラブも、10日に同様の発表をした。

永里は11年W杯ドイツ大会優勝メンバーで、日本でのプレーは約10年ぶりとなる。

レッドスターズはクラブ公式サイトで「永里優季は、はやぶさイレブンで初の女子プロ選手としての歴史をつくるため、日本へ向かった」とつづり、経歴などを紹介。移籍期間は来季のNWSLのプレシーズンまでとした。はやぶさイレブンも「永里優季選手加入決定!!! 女子サッカー界のレジェンドの加入で、厚木に元気と勇気をお届けします! 男性チームに女子選手が混ざると言う、永里選手の歴史的挑戦を是非応援してください!」とつぶやいた。

はやぶさイレブンは将来のJリーグ参入を目指し、19年に永里の地元でもある神奈川県厚木市を拠点として設立されたクラブ。

永里の実兄で、湘南ベルマーレなどでもプレーしたFW永里源気(34)や、元日本代表FW永井雄一郎(41)らが所属している。

また、今年8月には永里の実妹で16年に現役引退した元日本代表の永里亜紗乃(31)も同クラブのフットゴルフチーム「はやぶさイレブン+F」への加入を発表していた。

移籍先クラブによると、永里は10日午後4時から入団会見を行う予定で、クラブ公式チャンネルの「はやぶさイレブンTV」でもライブ配信するという。

永里は10年に日テレ・ベレーザ(現日テレ・東京ヴェルディベレーザ)から初の海外挑戦としてドイツのポツダムへ移籍。同年の欧州女子チャンピオンズリーグ優勝も経験した。以降はイングランドのチェルシーやドイツのフランクフルトなど強豪チームを渡り歩き、17年にシカゴ・レッドスターズに加入。昨季はリーグ戦8ゴール8アシストを記録していた。

今季のNWSLは新型コロナウイルス感染拡大の影響で6月下旬から約1カ月間の短期大会「NWSLチャレンジ杯」として開催。永里は負傷の影響で2試合のみの出場となっていた。

プレー期間が短くなったことから、米国でプレーする日本の女子選手が今夏に出場機会を求めて他国リーグへ移籍するケースが増加している。

8月13日にはOLレインの日本代表MF籾木結花(24)がスウェーデン1部のリンシェピングへ期限付き移籍。同17日にはスカイブルーの元日本代表MF川澄奈穂美(34)がなでしこリーグ1部のINAC神戸レオネッサへ期限付き移籍していた。