J2アルビレックス新潟は17日、サポーターとクラブ幹部の意見交換会「サポーターカンファレンス」を新潟市内で開催した。新型コロナウイルス感染対策を徹底した中で行われた同カンファレンスには、56人のサポーターが参加。登壇した中野幸夫社長(65)は新シーズンの展望を話し、「虎視眈々(たんたん)」とJ1昇格を狙うと意欲を示した。

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今季の新潟は虎視眈々(たんたん)と長いリーグを戦い抜く。マイクを握った中野社長は「クラブの未来を考えることも大切だが、現状をどう生き抜くかが重要。大きな声を張り上げるよりも覚悟を決めて、身の回りを固めながら目標に向かっていきたい」と笑顔で切り出した。「新型ウイルスが今後どうなるか分からない。選手の生活、感染対策を守ることが大切。世の中の動きに注意深く対応し、サポーターとJ1昇格を目指したい」と話した。

昨年11月、クラブの不祥事で辞任した是永大輔前社長(43)の後を引き継ぐ形で復帰した中野社長には「愛してる新潟」というクラブに対する不変の思いがある。「楽しいビッグスワン、楽しいアルビレッジ、楽しい新潟。全県30市町村のホームタウンとしっかりと連携し地域密着でチーム作りを進めたい」。

チーム作りは寺川能人強化部長(46)が説明。「レンタル選手や外国人選手に頼らない、日本人を中心にしたチーム作りを進める」と方向性を示した。「戦力には自信がある。しっかりと自前の選手で戦いたい」と言い切った。新人3人に、他クラブから6人が加入する。「今までは満員のスタジアムでプレーしたいという選手が多かったが、今回は全員が新潟のサッカーがしたいと言ってくれている。今までになかったこと」と笑顔を見せ、「魅力あるクラブ作りをぶれずに進める」と力を込めた。

最後にはFW田中達也(38)、MFロメロ・フランク(33)DF舞行龍ジェームズ(32)がビデオ出演。ロメロからの「熱い応援、よろしくお願いします!」のメッセージにはカンファレンスに参加のサポーターから大きな拍手が起こった。チームは今月21日から始動。高知、静岡キャンプを経て、2月27日のリーグ開幕戦、アウェーでのギラヴァンツ北九州戦に向かう。【小林忠】