J2東京ヴェルディの永井秀樹監督(50)が所属選手らを指導する際、精神的に追い込むパワハラのような行為があったと、同クラブ選手会が主張し、その旨、Jリーグ事務局に意見書を提出したことが27日、分かった。

Jリーグは同日、急きょ、幹部による会議を開催した。永井監督の選手に対する言動、行動については7月末にもJリーグに情報が寄せられたという。しかし、東京Vのフロントが積極的な調査をしないまま、事実解明への進捗(しんちょく)がないことから、選手会が直接動いたようだ。

7月末の段階でJリーグは、東京Vのフロントに対して「調査して報告するように」と指示したが、約1カ月がたった今でも報告書は届いていないという。東京Vのある選手は「(中村)社長やフロントには、監督のパワハラだと思われる行動や言葉を報告したが、真剣に聞いてくれた印象はない。むしろもみ消そうという印象を強く受けた」などと話している。

Jリーグは再度、東京Vに調査と報告を命じる予定で、その返答を待ってこの案件に対処するとみられる。しかし、選手側には、フロントの隠蔽(いんぺい)疑惑を主張する声もあることから、クラブの報告をもとに選手の代表者を直接調査するなど、独自で対処する可能性もある。