横浜F・マリノスは23日、ケヴィン・マスカット監督(48)が試合中に指笛で相手の攻撃を妨害したのではないか? と一部で疑われている問題について、「笛系音による、試合妨害行為について」と題した、社長名の声明をクラブ公式サイト上で発表した。

疑惑となっているのは、18日の名古屋グランパス戦(豊田ス)で相手のカウンターを浴びた、前半26分の場面。中継映像では、笛系音によりオフサイドの判定を受けたと勘違いした名古屋の選手が、一時的に攻撃を止める様子が映っている。

この音が主審の笛によるものではなく、横浜ベンチから発せられたのではないか? と、SNSなどで話題になっていた。主審を務めた家本政明氏も、名古屋側から試合中に「横浜ベンチから指笛が鳴った」との指摘があったこと、また音の発生源が確認できていないことを、ツイッターにつづっている。

横浜の試合では前述の名古屋戦のみならず、8月28日の鹿島戦(日産ス)、9月11日の広島戦(Eスタ)でも、相手の速攻時に類似の音が確認されているという。横浜はこれらの疑惑を受け、20日、21日と2日にわたりマスカット監督に事実確認を行ったところ、いずれについても「該当する行為を行っていない」との回答を得たという。

加えて横浜は、試合映像を取り寄せての確認、解析を行ったというが、マスカット監督に指笛のような行為は確認できなかったという。ベンチ周辺のスタッフにも聞き取り調査を行ったが、音の発生源の目撃者は確認できなかったそうだ。

ただ横浜は、この問題を重要な事象と受け止めており、「今後行われる公式戦にて、横浜ベンチおよびその周辺の観察、確認」「関係各所の協力を仰ぎ、本件の当該試合以外も含む事象検証、聞き取りの継続とJリーグへの報告」を行うとした。

声明の最後は「横浜F・マリノスは、反スポーツマンシップにつながる行為は許しません。私たちは、引き続きこの思いを持ち活動していきます」と結ばれている。