J2アルビレックス新潟は23日にホームでブラウブリッツ秋田と対戦する。現在、勝ち点61の5位新潟とJ1昇格圏の2位京都の勝ち点差は10。リーグ戦8試合を残して逆転昇格にわずかな望みを残す。左膝の大けがから復帰し、16日アウェー長崎戦(1△1)で今季初めてベンチ入りしたDF長谷川巧(23)は巻き返しに向けて闘志むき出し。「勝利へのこだわりは自分が1番だと思っている。攻守で自分らしさを出したい」。人一倍クラブへの強い思いを持つ下部組織出身の右サイドバックが、チームに勢いをつけるつもりだ。

長谷川は今季開幕前に行われた2月の高知キャンプで左膝前十字靱帯(じんたい)損傷。手術後、長いリハビリをへて前節長崎戦で復帰を果たした。だが、J1昇格争い生き残りを懸けた上位対決はドロー。長谷川にも出番は回らなかった。「攻撃を活性化させるイメージを持っていた。重要な一戦で(名前を)呼ばれなかった悔しさは残っている。残りのシーズンでぶつけたい」と心を奮い立たせている。

アグレッシブな守備と推進力を生かした攻撃参加が武器。17年にトップチーム昇格も出場機会を得られず、群馬や金沢で武者修行を積んで今季、愛着のあるクラブに戻って来た。23日秋田戦へ向け「サポーターに『こんな感じで行きますよ』というプレーを見せたい。全力で勝ちに行く」。ここまでの成長と思いをホームでの勝利に結びつける。【小林忠】