今年は1シーズン完走する。北海道コンサドーレ札幌のMF宮沢裕樹(32)がプロ15年目のシーズンへ決意を示した。23日、沖縄キャンプに大雨のなか参加。チームメートとともにメニューを消化した。昨季は終盤に左腓腹(ひふく)筋肉離れのケガを負うなど、離脱することが多かった。チームの支柱として、今季は必ず貢献する。

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札幌一筋プロ15年目を迎えた宮沢が今季への思いを口にした。「やっぱりケガをしないでチームに帯同したいなというのが自分の思い。自分がケガをしている時になかなかチームの結果も伴わなかった。苦しい時にチームが踏ん張れるように自分が手助けしたいのでなんとかシーズン通してケガなくやりたい」。責任感あふれる言葉で1シーズン完走を宣言した。

昨年は離脱が目立った。シーズン終盤の10月16日横浜戦は左ふくらはぎを痛めて欠場。復帰直後の同21日の練習では左腓腹(ひふく)筋肉離れを負うなど5試合連続不在もあった。最終的に9試合欠場し、その間チームは4分け5敗と勝利がなかった。個人としても12年以来9年ぶりに無得点だった。「若い頃と比べて年齢的に体も変わってきている。このキャンプでしっかり体をつくっていけたら」と巻き返しを図る。

今キャンプでは19日の練習で左太もも裏に違和感を感じ、大事には至っていないものの、翌日から別メニューで調整している。午前練習のみだったこの日は「自分が今やれる範囲のメニューだったので一緒に」と、激しい雨と風のなかチームメートとともに体を動かした。パス回しの細かい動きから、軽いジョギング、少し強度を上げたランニングも行うなど足の状態を確認しながらメニューを消化した。「徐々にコンディションを見ながら上げていけたら」と引き締めた。

昨年まで6年間主将を務めてきた。今季の主将はまだ決まっていないが、ベテランの宮沢がチームの精神的支柱になるのは間違いない。背番号「10」は冷静な表情で「焦りはない。動かしながら状態を見ながら戻っていけたら。自分のコンディションを上げて開幕に間に合えばいい」。自分の体と向き合いながら万全な状態に仕上げていく。【山崎純一】