Jリーグは28日、理事会を行い、「八百長未遂」があった日本フットボールリーグ(JFL)の鈴鹿ポイントゲッターズのJリーグ準加盟に相当する「百年構想クラブ」資格を、失格処分にすることを決定した。

「百年構想クラブ」資格はJ3昇格への必須条件。来月にはJ3クラブライセンス審査が行われるため、来季の鈴鹿のJリーグ入りは厳しい状況となった。再び資格を得るには、さらに体制等を改善した上での再申請が必要となる。

鈴鹿は前日27日に監督兼ゼネラルマネジャーの三浦泰年氏(56)が運営会社の代表取締役に就任すると発表していた。資格停止処分の解除に向け、代表取締役社長の吉田雅一氏以下4名の役員が辞任。新たに三浦氏ら6名の新役員を選出し、体制を刷新したが、解除とはならなかった。

今回の処分対象となったのは20年11月29日のソニー仙台戦。翌シーズン以降のJ3昇格を目指していた鈴鹿は、他のチームに昇格されることを避けるため、クラブ幹部が敗退を指示。監督、選手らは激しく反発し、実際の試合では意図的に負けた様子はなかった。

Jリーグは4月下旬の理事会で、鈴鹿の体制改善に向けた進捗(しんちょく)状況を共有。J3クラブライセンスの申請期限が6月末であるため、今回の理事会まで審議を続けていた。

三浦監督の弟で元日本代表FWカズ(三浦知良)が在籍するチームは、現在JFLで16チーム中10位。首位から勝ち点差6の混戦状態で奮闘を続けている。

 

◆J3へ昇格(入会)するには (1)Jリーグ準加盟に相当する「Jリーグ百年構想クラブ」に認定(2)J3ライセンスを交付(3)Jリーグ理事会で入会を承認(4)JFLでの競技成績を満たすこと。JFLの最終順位が4位以内で、かつJFLに属する百年構想クラブのうち、上位2クラブに入っていることが要件になる。