<天皇杯:東京2-1清水>◇準々決勝◇20日◇ユアスタ

 東京が総力戦で逆転勝ちを収め、ベスト4入りした。前半25分、ペナルティーエリア内でのハンドで相手にPKを与え、先制点を献上した。それでも後半開始早々の4分、MF鈴木達也がペナルティーエリア内で倒されて得たPKを、FW赤嶺真吾が決めて同点。さらに、1分後、再び鈴木の右サイド突破を起点に、ゴール前でラストパスを受けた赤嶺が右足で蹴り込み、勝ち越した。

 終盤は清水の猛攻に苦しんだが、城福浩監督は後半39分、先発出場した長友佑都、茂庭照幸、佐原秀樹、徳永悠平の4バックに加えて、DF藤山竜仁を右MFで投入。同41分には、相手のパワープレー対策としてFW平山相太を左MFに入れる守備固めで、追加点を許さなかった。

 東京の天皇杯準決勝進出は、クラブの前身、東京ガス時代(JFL)の97年度以来、11大会ぶり。Jリーグ加盟後では初だ。今季J公式戦で1分け3敗と苦手だった清水を倒し、城福監督は「4試合勝てていない相手だったし、(クラブ名が)FC東京になってからベスト4に入ったこともなかった。この試合が大きな壁だった。選手たちは強い気持ちでやってくれたし、交代選手を含めて、みんなが責任を全うしてくれた」と手応えを口にした。