日本サッカー協会の川淵三郎最高顧問(77)が19日午後、東京・文京区のJFAハウスで、猪瀬直樹都知事の辞職表明に伴い会見した。

 都知事選で猪瀬氏の選対委員長を務め、2020年の東京五輪パラリンピック招致活動にも全面協力していた川淵最高顧問は「五輪招致を果たしてそれなりの成果を得られたが、このような事件で辞任せざるをえない状況になって非常に残念です。改革の能力があるかただと思うので」と話した。

 18日午後1時に東京・新宿区の都庁知事室に呼ばれ、辞意を伝えられたという。「『川淵さんには申し訳ないですけど、辞任したい』ということを伝えられました。『迷惑をかけて申し訳なかった』という言葉があって。来年1月か2月までに五輪の組織委員会を立ち上げなくてはいけないし、それを停滞させること、都政を停滞させることはできないと。その時は、割り切っていたなという感じでした」と振り返った。

 選対委員長就任の要請を受けた際、猪瀬氏の本を読み、分析力や感性などに感銘を受けて受諾した経緯を説明。「(猪瀬さんは)何であんなことをしたのかな、と後悔していると思います。人間、魔が差すことはあると思うので」と感想を漏らした。