元日本代表の奥大介さんの事故死という突然の悲報に、サッカー界では悲しみが広がった。

 横浜の元日本代表、DF栗原勇蔵(31)は奥さんと同じ2002年に入団した。「一番お世話になった人。面倒見もよく、誰もが慕っていた」と話した。強豪の磐田から移籍して最初に会った際「俺がこのチームを絶対に優勝させる」と言い切った姿は威厳に満ち、今でも忘れられないという。言葉通り、リーグを連覇した03、04年には中心的役割を果たした。

 マッサージなどで体のケアをするベテラン選手を尻目に、クラブハウスから一番に帰るような天才肌の司令塔。後輩を飲みに誘って公私の相談に乗り、大騒ぎすることもあった。豪快な昔ながらのスポーツ選手で、現役時代は愛される存在だった。

 日本代表と横浜でプレーし親交が深かった広島県リーグ、廿日市FCの久保竜彦はショックの大きさに、声も掛けられない様子だったという。

 日本サッカー協会の大仁邦弥会長は「日本代表としても活躍し、個性的で印象に残る選手だった。まだ若かったので、非常に残念。心からご冥福をお祈りしたい」と話した。