<J1:鹿島1-2名古屋>◇第12節◇6日◇カシマ

 14位の名古屋が、FW玉田圭司(34)の決勝ゴールで2位鹿島を下した。

 試合前、鹿島のメンバー発表で驚きがあった。日本代表候補のボランチ柴崎岳(21)がFW登録。トップ下で先発することになった。攻撃に専念した柴崎は前半6分、いきなり見せ場をつくる。中央でボールを受けるとすぐ、右前方のFWカイオ(19)にスルーパス。わずかに届かなかったもののDFラインとGKの間に鋭いパスを通した。15分と31分には浮き球でラストパス。ゴールを予感させる動きを連発した。

 しかし、先制は名古屋だった。35分、右クロスを1度は相手GKに片手パンチングで防がれたが、落下点にMF小川佳純(29)が頭でGK不在のゴールに押し込み均衡を破った。

 先手を取られたホーム鹿島は奇策を撤回した。41分、ボランチ梅鉢貴秀(21)を下げ、トップ下の土居聖真(21)を投入。柴崎を本職のボランチに戻した。すると、2分後の43分にFWダビ(30)がPKを獲得。自ら決めて同点に追いついた。そのまま1-1で前半を折り返した。

 後半開始早々に名古屋が勝ち越す。9分、カウンターからFW松田力(22)が上げた左クロスにFW玉田が飛び込み、ヘッドでゴールネットに突き刺した。

 追いつきたい鹿島は15分、右CKにDF昌子源(21)が頭で合わせ、ゴール前の土居がゴールに蹴り込んだが、オフサイドフラッグが上がった。ロスタイムに途中出場のMF豊川雄太(19)が放った左足シュートもGKに防がれた。負ければ15位になっていた名古屋が敵地で大きな白星を手にした。