東京のマッシモ・フィッカデンティ監督(47)が、イタリア人の視点から「ミラノダービー」での日本人対決を語った。23日に行われたミラン-インテルミラノ戦で、ミランは日本代表FW本田圭佑(28)が途中出場、インテルはDF長友佑都(28)がフル出場。10年チェゼーナ時代に監督と選手の間柄だった長友については「2人のうち1人が、自分のチームから連れて行った選手だということはうれしい」としながらも、カード自体は「4、5年前とは違う」と話した。

 現在の順位はミラン7位、インテル9位と上位争いに加われていない。「チャンピオンだったときとは違う」という冷静な言葉に間違いはない。セリエAのタイトル争いではユベントス1人勝ちの状況が続く。欧州チャンピオンズリーグでも、スペインやドイツ、イングランド勢に苦戦。そんな状況を案じながら、話は母国全体の話になった。

 「イタリアがサッカー大国だということには変わらない。ただ、もう1度、一から立て直している段階。若い選手を育てていかないといけない。経済力も含めて、またトップを争う国に戻ることを信じている。あと1、2年もすれば競争力が戻ってくるだろう」。異国の日本で指揮を執っても、カルチョの国への愛情は変わらない。