<J1:浦和1-2名古屋>◇最終節◇6日◇埼玉

 名古屋DF田中マルクス闘莉王(33)がかつてのホームスタジアムで大きな大きな拍手を浴びた。

 プレー中に左太もも裏を痛め、後半7分に交代したが、その後もベンチでにらみをきかせチームを鼓舞。微妙な判定の際には、線審の近くまで訴え出た。

 常に厳しく接してきた、愛弟子のDF牟田雄祐(24)にプロ初ゴールが飛び出すと、大喜びで手荒い祝福。逆転勝ちすると、サポーターにしっかりあいさつ。最後までフル回転だった。

 その後はピッチ中央まで行って、四方に深々と頭を下げた。かねて04年から6年間プレーした古巣浦和サポーターへの感謝を口にしており、異例の行動で示した。これには会場からは拍手が起きた。

 闘莉王はこの行動の意味を問われ「男は男である限り、男にならないと。俺のやることはぶれていないし、いくらブーイングされようと、6年間、ここで本当に世話になった。浦和のサポーターをリスペクトしている」と独特の表現で、説明した。