＜Ｊ１：大宮２－０Ｃ大阪＞◇最終節◇６日◇ＮＡＣＫ

　１６位大宮が昇格１０年目で、ついにＪ２降格となった。試合は終始主導権を握り、前半２１分にＭＦ金沢慎（３１）が先制ゴール。

　後半５分にはムルジャ（３０）が追加点を決めて快勝した。だが同時刻に行われた甲府－清水戦がスコアレスドローに終わり、１５位清水に勝ち点１及ばなかった。

　試合中は清水戦の途中経過をあえて耳に入れず、一戦に集中した。先制ゴールの金沢は「試合後のインタビューの後で『清水は０－０で終わった』と聞いた。信じたくなかった」と息を詰まらせた。試合後のセレモニーでは鈴木茂社長に対し、サポーターから「鈴木、やめろ！」「責任とれよ」と厳しい言葉も。一方、９月から就任した渋谷洋樹監督（４８）には「お前は悪くない」「ありがとう」と対照的だった。

　来季は１１年ぶりのＪ２となる。渋谷監督は「責任を感じている。残念だし、悔しいです」と唇をかんだ。それでも「痛い目に遭ったが、痛い目を見ると次に強くなれる。１年で復帰するしかない」。充血した目で真っすぐ、前を見据えた。