新たな野望の始まりだ。フィリップ・トルシエ元日本代表監督(52)が、FC琉球の総監督として16日開幕の日本フットボールリーグ(JFL)に臨む。「まだチームを工事中だが、我々は勝ちたい気持ちにあふれている」。アウェー栃木SC戦から始まる新たな挑戦が待ち切れない様子だ。
チームは昨年17位。1月下旬の本格始動からラビエ監督(53)を押しのけ指導してきたが「1カ月だけでチームは急激に変われない」と現実を見据える。それでもトルシエジャパン経験者の元福岡FW山下芳輝(30)や、カズ(横浜FC)のいとこ、FW納屋伊織(25)など大量23人を補強。2月には福島Jヴィレッジと今年1月に日本代表が合宿した鹿児島での連続キャンプで選手のモチベーションを引き上げた。
クラブハウスも、決まった練習場も持たない。2月19日の理事会ではJ準加盟の承認も見送られた。今季中に承認される可能性は残すが「今、J2に上がってもスタジアムがない。J2に上がった後は、ずっとJリーグにいないと意味がない」。現場の実力アップと同時に、練習場の確保など環境整備の実現のために自ら行政に足を運んで交渉するなど、代表監督とは違った仕事もこなしている。
リーグ戦は、ラビエ監督に采配を任せ、自らはベンチ脇で戦況を見守る。今回は4月初旬まで滞在予定だが「今は琉球のクラブに150%の力を注いでいる」という。「目標は3年でのJ2入り。今年は(JFL)10位以内のポジションが目標。もちろん1位でもいい」。日韓W杯で日本代表をベスト16に導いた熱血指揮官が、今度はJリーグ入りを目指す沖縄をヒートアップさせる。【村田義治】



