<J1:新潟1-0札幌>◇第8節◇26日◇札幌ドーム

 エースの“乱心”があまりに痛い1敗をもたらした。コンサドーレ札幌はホーム札幌ドームで新潟に0-1で敗れた。前半34分、FWダビ(24)が新潟DF千代反田に頭突きを浴びせて1発退場となる。数的不利の中で奮闘をみせるも、後半に失点し力尽きた。順位は17位とJ2降格圏に突入。ダビには2試合以上の出場停止が課せられる可能性が濃厚で、次節29日浦和戦以降、苦しい戦いが続くことになる。

 エースの無駄な怒りが試合を台無しにした。前半34分、ダビがペナルティーエリア内で倒れる。だがファウルの笛はない。いら立ちの表情で立ち上がると、千代反田に向かって歩み寄る。にらみ合ったその瞬間だった。いきなり鼻っ柱に頭突きを見舞った。静まりかえる札幌ドームに岡田主審の笛が鳴り響き、レッドカードが出された。

 ここから押し気味にすすめていた試合が一転した。数的不利の中我慢を続けていたが、後半18分、新潟DF松尾の30メートルのクロスがゴールに吸い込まれ失点を許した。FW石井、MF岡本らを投入し反撃を試みるが、1点が重かった。三浦監督は「(勝つ)可能性が感じられたゲーム」と振り返った。それだけに怒りの矛先はダビに向けられた。「選手を守る立場だが、(あの行為は)許せない。チームに迷惑をかけた」と強い口調でとがめた。

 この試合まで14位の札幌に対し、新潟は16位。公式戦ここ3試合負けなしと好調の勢いに、軽率な行為が水を差した格好となった。クライトンは「言い争いは避けなければいけない」と苦言を呈した。DF坪内は「熱くなるのはダビの特徴だしそこは好きだけど、今日は違った方向。絶対にいけない」と険しい表情で口にした。

 ダビは試合後、マッチコミッショナーと三上強化部長から事情聴取を受けた。三上強化部長には千代反田に2度ユニホームを引っ張られ、頭突きされたと主張した。しかし犯してしまった罪は変わらない。30分後、報道陣には「ダメ、ダメ」とだけ話し、広報を通じて「迷惑をかけて申し訳ない」とコメントするにとどめた。規律委員会で正式に決まるが、2試合以上の出場停止は確実。チームも処分が出次第、罰金を課すことを決めた。

 FW中山が左ひざを痛めて離脱中。FW起用を検討していた曽田はこの日早朝に腰痛が再発し、次節浦和戦も欠場が確実となった。加えてエースも出場停止と悪い材料ばかりが重なる。「次節はいる選手でやるだけ」。三浦監督の悔しそうな言葉が苦境を物語っていた。【上野耕太郎】