清水は昨季の4位から1つ順位を落とし5位でリーグ戦を終えた。開幕戦で大分に敗れ黒星スタート。第4節から第6節の浦和、G大阪、名古屋に3連敗を喫し一時は降格圏の16位にまで落ちた。前半戦は1試合平均1点未満と得点力不足で、厳しい戦いを強いられた。それでも後半戦は、11勝3分け3敗で勝ち点36を積み上げる反撃を見せた。ホーム日本平では8戦無敗(7勝1分け)。3度の3連勝など安定した力を発揮し、来季へ光を放ちながらシーズンを終えた。

 苦しいシーズンだった。主軸として期待したMFフェルナンジーニョは孤立し機能しなかった。7月27日の大宮戦では、MF藤本が左足首を骨折し長期離脱。当初のプランからの変更を余儀なくされた長谷川監督だったが、若手を積極的に起用し危機を打開した。経験を積んだ若手は、後半戦のピッチで躍動した。

 その筆頭が、エースにまで成長したFW岡崎だ。北京五輪をへて、7月にはフル代表に初選出されW杯アジア最終予選でデビューも果たした。チーム最多10得点をマークし目標の2ケタ得点を達成。さらにMF枝村、FW原、MF山本真、GK山本海ら今後、清水の屋台骨を背負う世代が結果を残したのは、常勝軍団構築への足がかりになるだろう。

 健太エスパルスは4年間で着実にレベルアップを図った。ナビスコ杯は決勝まで進出。長谷川監督は「集大成のつもりでやる」と話すように5年目の来季に賭ける思いは強い。「あと1歩」、「惜しかった」…。そんな言葉は、もういらない。欲しいのはタイトルだけだ。歓喜の瞬間は、もうすぐそこまで近づいていると実感できるシーズンだった。【為田聡史】