鹿島FW大迫勇也(18)が、次世代映像技術のPR役に指名された。1月31日にカシマスタジアムで、NHKが開発した3Dハイビジョンカメラを使った、プロモーションビデオ撮影を行った。Jリーグ開幕に向けたプロモーション活動用に、クラブやメディアの関係者向けに放送される予定。反響次第で、サッカーに3D中継の本格導入が進むことになるだけに、テレビ界の未来を占う“モデル役”となった。

 飛び出せ大迫!

 次世代ストライカーが、次世代サッカー中継普及のキーマンに指名された。強風と豪雨に包まれたカシマスタジアム。ウオームアップゾーンの大迫は、特殊カメラのレンズ前で、182センチの恵まれた体を躍動させた。「カメラに向かってシュートを!」という合図で、豪快な右足ボレーも披露した。

 カメラマンを直撃する、強烈な一発。「こういうのは初めてなので緊張しました」という大迫を見守りながら、NHK情報ネットワークの保岡祐介氏は、満足そうにうなずいた。「大迫選手を見込んでの抜てき?

 もちろんです」。3Dカメラの映像は、視聴者に向け立体的に迫る。迫力ある大迫のシュートは、次世代映像の威力を証明する、最適の被写体だった。

 スポーツ中継への3D映像導入の第1歩だ。米国ではNBA中継や映画などで3D映像が実用化されている。日本でも、NHKが3Dハイビジョンカメラを完成させたことで、実用化が進む流れができた。NHK事業開発センターの斉藤晶氏は「以前の3D映像の『飛び出す』というイメージに加えて、手の届くところに被写体があるような臨場感も伝えられる。特にスポーツ中継には有効だと思います」と説明した。

 次世代映像のPR役としては、次世代を担う大迫の方が、現日本代表の主力よりもふさわしい存在だった。今回の3D映像は、リーグ戦開幕に向けたプロモーションに活用される予定。今後多くのJリーグやメディアの関係者の目に触れることになる。3D技術の有用性が認められれば、実用化は一気に進む。大迫がテレビから飛び出せば飛び出すほど、サッカー中継の未来が開ける。【塩畑大輔】