J1磐田が第2節G大阪戦(14日)に向け、課題のセットプレー対策を徹底的に行った。12日、大久保グラウンドでの練習は紅白戦を中心に行われた。柳下正明監督(49)は、何度も試合を止めて、CKとFKのあらゆるパターンを繰り返し、対策を練った。開幕戦(7日)で山形を相手に喫した6失点のうち、2失点がセットプレーから。クラブ史上最多失点での屈辱から1週間。強敵相手のアウェー初戦で巻き返す。

 同じ過ちは繰り返さない。45分間の紅白戦では、セットプレー対策がテーマだった。柳下監督が何度もゲームの流れを止め、ゴール前でのFK、CKを攻守両面で徹底的に行った。壁の枚数など、細かく補足説明し、繰り返し行った。指揮官は「セットプレーでは攻撃も守備も課題。スタッフと話し合い、やろうということになった」と、今の磐田の弱点を認識していた。

 クラブ史上最多の6失点を喫した開幕戦では、2失点がセットプレーからだった。残り4失点もサイドのクロスから決められた。横からの攻撃に、極端なもろさを見せた。攻守両面で高さを期待されるDF那須は「相手はゴール前で(人に対して)ブロックもしてくる。セットプレーで決めれば楽になるし、やられると痛い目に遭う」と、険しい表情で話した。

 開幕2連敗となれば、クラブ史上初になる。試合のたびに、汚点を残さないためにも、アウェー戦とはいえ負けられない。GK川口は「僕らが山形にやられたように、ガンバに金星を挙げたい。でも金星というほどの差はない」。昨季のアジア王者に1歩も譲るつもりはない。【栗田成芳】