<J1:山形1-0大分>◇第5節◇11日◇九石ド
「おやじパワー」でJ1リーグ戦初の連勝だ!
山形が堅守の大分に1-0で完封勝利した。後半18分、FW古橋達弥(28)が4戦ぶりの得点で先制。終盤、大分の猛攻をしのぎ虎の子の1点を守った。古橋はつい最近、大阪に残していた家族が山形に引っ越し同居を開始。アシストのMF北村知隆(26)は、2月に第1子が生まれたばかり。大黒柱としての自覚を力に変えた2人の活躍で、山形は暫定ながら開幕節以来の首位に立った。
“新米パパ”の絶妙なクロスに“先輩パパ”が反応した。後半18分、敵陣左サイドを突破した北村が、クロスのタイミングを計っていた。呼吸を合わせ、中央にいた古橋がニアに駆け込む。蹴りこまれたライナー性のボールを、古橋がファーサイドへ頭で流し込んだ。待望の先制点を決めた古橋は、誰よりも先に北村の元へ駆け寄り、満面の笑みで抱きしめた。
J1昇格後、初のリーグ戦2連勝に導いた古橋は試合後、得点の喜びより先に、まず北村への感謝を口にした。「すごくいいところに(クロスを)上げてくれた。頭は得意じゃないけど、うまく合わせられた」と称賛。小林監督も「北村が(左サイドで)いい突破をして、いいゴールが生まれた」と2人のヒーローをたたえた。
2人に共通する発奮材料がある。家族の存在だ。昨季までC大阪に所属していた古橋は「単身赴任」していたが、つい先日、家族との山形ライフがスタート。子どもとのリラックス時間もでき、夫人の手料理で栄養管理の不安もなくなった。「サッカーに(以前より)取り組める」と古橋。また夫人が育児で帰省中の北村は「嫁さんと子どもが帰ってくるまで、いい順位にいたい」というのが、日ごろの口癖。大黒柱の自覚が、プレーに好影響を与えた。
2人の良きオヤジが導いた2連勝。そんな彼らを束ねるチームのオヤジ?
は勝ってかぶとの緒を締め直した。後半23分、1度決めた後、蹴り直しとなったPKを石川が失敗。小林監督は「あれで大分を生き返してしまった」と一瞬で流れが変わる怖さを指摘した。勢いだけではなく、真の力をつけて残留を果たす-。このチームに「慢心」の2文字は、ない。



