J王者との対戦で「お祭り男」が本領発揮だ!

 J1山形FW長谷川悠(21)が22日、ホームに迎え撃つ鹿島戦(25日)でのゴールを宣言した。当日のNDスタは、満席が予想され「気持ちが乗る」(長谷川)と熱狂的な雰囲気を歓迎。昨季、仙台とのみちのくダービーで2得点するなど「ここ一番」で結果を出してきた長谷川。小林監督が伝授した「あっちむいて、ホイ!

 シュート」を、たたき込む。

 相手が王者だろうが関係ない。プレッシャーとは無縁の若きエースは、自信満々に言い放った。「ボク、お祭り男なんで(点を)取れると思いますよ。観客が多いのは嫌いじゃない」。前売り状況から、今季最多の観客動員が確実視される。重圧になるどころか、長谷川は「気持ちが乗る」と歓迎の笑顔だ。

 「ここ一番」に強い例として自ら、みちのくダービーを引き合いに出した。「去年2点(5月18日2●3、6月15日3○0)取ってるんですよね。雰囲気にのまれないし、気持ちよくやれた」と強心臓ぶりをアピール。嫌が上でも緊張が高まったはずの3月7日、磐田との開幕戦も「人が入っていた(1万5362人)けど、点が取れたし」と、強気の姿勢を崩さない。

 自分にプレッシャーをかける「得点宣言」は、長谷川なりの験担ぎでもある。昨季シーズン前に「10得点宣言」し実際にクリア(13得点)。また、磐田戦で2ゴールして以降、5戦連続無得点の現実に「点を取りたい-と、すごく思ってます」と話す欲求不満も、エネルギーに変わるはず。苦しめられた花粉症も治り、コンディションは万全だ。

 得点に飢える長谷川の心境は、小林監督も把握している。この日は居残りで若手攻撃陣とともに、顔の向きで相手GKにフェイントをかける「あっち向いて、ホイ!

 シュート」を伝授した。長谷川は「駆け引きとか、いいイメージができた」と手応え十分。6戦ぶりのゴールでスタンドを総立ちさせる瞬間を、頭に思い描いた。【山崎安昭】