モンテのゴールマウスを守る「予習魔神」が、2試合連続の完封劇を演じる。J1山形GK清水健太(27)が1日、古巣対決となる2日の柏戦での、完封勝利を誓った。相手の得点パターンを確認し、ピッチに立つ「予習魔神」の働きで、チームは首位鹿島などと並びリーグ最少の6失点。連戦の真っ最中でフィールドプレーヤーの疲労も考慮し、好セーブ連発で最後方からチームを鼓舞する。
キックオフの笛が鳴る前から、清水の戦いは始まっている。今季開幕前にチームが用意した「マル秘DVD」を、頭にたたき込んできた。内容は昨季J1全チームの、全得点シーンが編集されたもの。開幕直前に小林監督が「誰でも自由に見られるように」と入手した映像を「予習魔神」は、しっかり活用していた。
「今年は押し込まれることが多いと思う。自分の仕事が大きくなる」と口にしてきた清水。試合に向けた実戦トレだけでなく、頭でも対戦相手の把握に努めてきた。4月25日の鹿島戦で相手FWマルキーニョスにPKを決められはしたが、片手で触った。「(DVDで見た)PKの傾向を思い出した。触ったんでホント、悔しかった」と唇をかんだ。
最近2戦3発と好調のFW長谷川ら若手に頼られる存在で、食事の面倒を見ることも多い。連戦でフィールドプレーヤーの疲労を気づかい「ボクはGKだから疲れはない。やりますよ」とピッチでも完封でアニキ肌を見せつける。8試合を消化し、好セーブを連発。鹿島の日本代表GK曽ケ端らと並ぶ6失点はリーグ最少で、小林監督も「充実しているし、自信を持ってきた」と信頼は厚い。
柏で出場機会に恵まれず05年途中、期限付きでモンテに移籍。「居場所を見つけて」(清水)07年に完全移籍した。その柏とは、J2時代の06年リーグ戦で3勝1敗(2戦完封)と好相性。ただ「(柏が)古巣という印象は薄れた」と話すように、何の雑念もない。現在の快進撃を、この男のファインセーブ抜きには語れない。研究を生かした完封劇で、2連勝をサポーターに届ける。【山崎安昭】



