レア様間に合った!

 体調不良で14日の練習を回避したG大阪FWレアンドロ(24)が15日、驚異的な回復で全体練習に参加。16日浦和戦(埼玉)に先発できる見通しとなった。レアンドロは公式戦9試合連続ゴール中の今や絶対的なエース。浦和戦でも決めれば、元横浜FWサリナスが97~98年にかけてマークした公式戦10戦連発のJ記録に並ぶ。同様に体調不良だったMFルーカス(30)も復調。ベストメンバーで浦和を叩く。

 レアンドロは、何事もなかったように軽快な動きを見せた。前日14日は体調不良を訴え、練習を休んだ。胃腸炎の症状があり、病院で点滴を受けた後は自宅で静養した。浦和戦の出場も危ぶまれたが、一夜で驚異的な回復を見せ、練習ではフルメニューをこなした。

 西野朗監督(54)は「劇的に回復したみたい。リバウンドがなければ、スタート(先発)から行かせたい」と安堵感を隠せない表情で言った。公式戦9戦連発中の「レア様」。今やその存在は大きく、相手に与える脅威も違う。レアンドロは「しっかり練習できた。明日の心配はまったくしていない」と笑顔で話した。

 浦和との大一番には記録もかかる。公式戦10試合連続ゴールを決めれば、元横浜FWサリナスのJ記録に並ぶ。記録達成は、チームを大一番での勝利に近づける。レアンドロも気力で熱を追い出した。この日、朝食はほとんどとれず、体調に不安は残るが「朝、起きたら本当に体が楽になっていた。昨日は少し熱もあったが、もう下がっているしね」と強調した。

 浦和には昨季、公式戦3勝1分けと負けなし。しかもレアンドロは、神戸に所属した昨季、2戦2発と相性抜群だ。しかも、2ゴールとも大ブーイングを浴びながら、浦和サポーターで真っ赤に染まった埼玉スタジアムで決めている。「埼玉スタジアムにはいい印象しかないね。ブーイングも気にならない。同じように(ゴールを)取りたいね」と自信に満ちていた。

 現在、G大阪はリーグ3位。2位浦和との勝ち点差は4で、直接対決でたたき、差を縮めたいところだ。西野監督は「ボール支配で勝負すれば、分があると思っている。先取点を取って、優位に試合を進めたい」と指令を出した。レアンドロも「先制点は重要になる」と指令に同調した。レア様が、Jに歴史を刻み、大きな勝利をつかみ取る。【奈島宏樹】