公式戦7試合ぶりとなる「勝率5割タッグ」の再結成だ!

 J1山形FW長谷川悠(21)とMF古橋達弥(28)が、20日の清水戦での先発ツートップが濃厚となった。18日の紅白戦で息の合った動きを見せ、小林監督にアピール。公式戦で同時先発した10試合中、5試合で勝利を呼び込んだ「ハセフル」が、リーグ再開の一戦でゴールを奪い、J1定着へチームを勢いづける。

 最後にコンビを組んだ5月16日の広島戦から、1カ月以上のブランクがある。だが2人の呼吸に、乱れはない。古橋が「いつも横並びにならないように(長谷川と)話をしてきた」と話せば、長谷川も「フルさん(古橋)が低い位置から飛び出せるように、DFと駆け引きします」と、相棒の復帰を待っていた。

 「ハセフル」が復活したこの日の紅白戦で、古橋がボールを持つ間に、ボランチや最終ラインが駆け上がり、攻撃参加する場面が目立った。小林監督は「フルはキープできるから(後方から)上がりやすい。長谷川も(マークが分散して)ほっとしていると思う」と笑顔を見せた。

 2人同時先発なら10戦5勝。指揮官の指摘通り後方からの攻撃参加を引き出すため、チーム総得点「21」のうち実に17ゴールを、この10戦で挙げている。1人、もしくはともに欠場の9戦では、わずかに1勝。得失点差もマイナス6と攻守のバランスを欠く。

 左太もも痛の再発を懸念してか、古橋の復帰に「迷っている…、1試合延ばそうか…」と戸惑いの色を見せた小林監督だが「でも先のことを考える余裕は、うちにはない」と意を決した様子。指揮官の思いに応えようとハセフルは、ともに「チャンスを決める」と勝利に導くゴールを誓った。【山崎安昭】