<J1:千葉1-0名古屋>◇第14節◇20日◇瑞穂陸

 名古屋ストイコビッチ監督(44)が、危機感をあらわにした。下位に沈む千葉に0-1と競り負け、リーグ中断前から4戦勝ちなし。攻撃が全く機能せず、昨季途中まで在籍していた深井に決勝点を決められる屈辱的な結果。同監督は「前線の選手から、得点を決めようという思いが伝わってこない」と辛口で「明日、選手と話をする」と緊急面談に乗り出すことにした。

 昨季は細かいパス交換からサイドを使って厚みのある攻撃サッカーで躍進した。だが、今季は新加入のFWダビがフィットしきれず、中盤の運動量も欠いてパスが効果的に回らない。ダビの個人技とパワープレーで勝ち点を拾ってきたが、内容は乏しく魅力は半減。J初の通算100完封に王手をかけながら4試合連続足踏みとなったGK楢崎も試合後のブーイングを「いいサッカーをしていないから、しょうがない」と受け入れるしかなかった。

 指揮官は報道陣に「就任から1年半、明るい記事を書いてもらったが、今は批評される時期。どんな記事でも甘んじて受け入れる」と厳しい論調の記事を要求。首位鹿島との勝ち点差は13。今の名古屋には、リーグ制覇という目標を口にする資格はない。【八反誠】