J2札幌のGK荒谷弘樹(33)が11日の熊本戦で汚名返上を果たす。4月5日の前回対戦では移籍後初出場を果たしたものの、自らのミスを含め4失点と大敗。因縁の相手との再戦で完封勝利を収め、厚別初勝利に貢献する。

 熊本の屈辱を札幌で返す。「もともと引きずらないタイプだが、あの試合だけは1、2週間ほどミスシーンの残像が残った」。GK佐藤に代わり先発の座を手にした前回対戦は0-2で迎えた前半35分にDF趙のバックパスを後逸し失点。同17分にもダメ押しの4点目を奪われた。「プロ生活で最も印象に残っている試合のひとつ」と振り返った。

 昨オフ、J1大宮から戦力外通告を受け再出発を期したはずの新天地初戦でのミス。ニュースやサッカー番組のダイジェストで何度も流され、ショックも受けた。大敗した熊本遠征から帰った直後に参加した長女まいちゃんの小学校の入学式でも「何となく暗い気持ちで臨んでしまった」という。それでも、かつての恩師や友人から励ましのメールや電話が相次ぎ「出られたという喜び以上に、いろんな人に支えられていることを実感した」と言う。

 今では正GKの座を射止め、次節熊本戦がJ通算140試合目となる。前日8日の愛媛戦では15本のシュートを浴びる劣勢の中、好守を連発し1失点にしのぎ勝利に貢献した。今度はチーム8試合ぶりの完封を目指す。「あの試合があるから今がある。厚別ではまだ未勝利だし、結果も内容にもこだわった試合を」と前を向いた。【永野高輔】