ナビスコ杯準々決勝は15日に第1戦、29日に第2戦を行う。1次リーグ突破の4チームに加え、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場のためシードされた4チームが登場する。

 川崎FのFW矢島卓郎(25)は全体練習後、関塚監督に呼び止められ、気温30度超の猛暑の中、20分以上もクロスに飛び込んだ。182センチ、78キロと、一見パワープレーが得意そうに見えるが、実は子供のころからヘディングは苦手。昨季まで3季在籍した清水でも「あまりしたことない」と言い、早大時代はゴールキックに競ったこともないという。

 そんな矢島をFW出身の関塚監督が見逃すわけはない。「それだけの体なんだし、ちょっとDFに当たられてもブレないだろ」。ヘディングが得意なGK川島に見本を示させながら「見てみろ。姿勢が崩れないだろ」と解説までした。

 終わってみれば、ヘディングシュートは34本中3本しか入らなかった。それでも矢島は「直接指導は初めてだし、まとめて練習したこともなかったから」と満足げ。大一番を前にした特訓は吉と出るのか?