最下位大分の救世主となるか。解任されたシャムスカ監督(43)に代わり、新監督に就任するランコ・ポポビッチ氏(42)が15日、来日した。オーストリア・グラーツから空路福岡入り後、車で大分入り。約13時間の長旅の疲れも見せず、詰めかけた大勢のサポーターに笑顔で手を振った。

 その後、練習を終えて集まった全選手を前にあいさつ。「トリニータが本当の位置に戻れるよう頑張ろう。そのためにはチームを信じること、自分を信じること、そのどちらが欠けてもいけない。私の持っている力をすべて発揮したい」と抱負を述べた。正式契約を経て18日のホーム浦和戦(九石ド)以降に選手指導を開始し、25日のG大阪戦(万博)からチームの指揮を執る予定だ。

 ポポビッチ氏はセルビアのクラブ、ズラティボール・ヴォーダ監督を今季終了後退団。セルビア1部チームや代表チームのコーチ就任のオファーもあったが、クラブの熱意を感じ、大分で指揮を執ることを決意した。元日本代表監督のオシム氏の教え子でもあり、クラブ側が求める「人もボールも動くサッカー」で、チーム再建の期待がかかっている。【菊川光一】