4試合ぶりに戦列復帰するJ2札幌のFW宮沢裕樹(20)が、退団したMFクライトン(31)の闘志を受け継ぐ。札幌は18日、函館千代台公園陸上競技場で草津と対戦する。チームの核だったクライトンの退団で戦力ダウンは否めないが、後継者に指名された宮沢を中心にホーム7戦ぶりの勝利を狙う。

 司令塔は背番号11が受け継いだ。「クライトンは、いつだってあきらめちゃいけないということを、プレーで教えてくれた」と宮沢。15日の退団会見で後継者に指名され「ありがたいこと。自分1人で代わりはできないけど、ボールを早く動かしてグループで穴を埋め勝利につなげたい」と誓った。

 自らが右ふくらはぎ痛のため3試合欠場していた間、クライトンは古傷の右アキレスけん痛を炎症止めの注射でごまかし試合に出続けた。結果的に、自分が休んでいる間の無理が影響し退団となってしまっただけに「足が痛くても戦い抜いた、あの姿勢は忘れない」と真のプロ根性を目に焼き付けた。

 函館での自身初ゴールへ向け「決めたら、(函館名物)イカ踊りも考えておきます」と新パフォーマンスも想定済み。クライトンの陽気さと闘魂を継承した宮沢が、過去2勝2分け6敗の鬼門・函館のゴールをこじあける。【永野高輔】