J1清水の小さなドリブラーが、Jデビューのチャンスをつかんだ。25日の千葉戦(午後7時、フクアリ)に向けた、遠征メンバーのみで行う前日練習に、入団2年目のMF永畑祐樹(20)の姿があった。長谷川監督は「サテライトで頑張っているという報告を受けている。練習でも、気持ちを出して意欲的に取り組んでいる」と評価し、初のメンバー入りを決断した。

 練習後、報道陣に囲まれた永畑は「昨日の夕方に、チームからの電話連絡で知りました。急だったから、本当なのかわからなかったし、練習試合の連絡かと思いましたよ」と、興奮を抑えるように話した。驚きと、うれしさは「母ちゃんにメールしたら『よかったね。がんばりなさい』と返信がきました」と、鹿児島に住む母親に真っ先に報告した。

 身長は165センチでチームで最も小柄だが、相手を抜き去る独特のリズムと、チーム内で一目置かれるほどのテクニックを併せ持つドリブルが武器だ。指揮官の「あまり考えすぎないで、思いっきりやってもらいたい」という期待に「(メンバーに)選ばれたからには、というのはある。がむしゃらにやるだけです」と、表情を引き締めた。待ちに待ったJデビューに備え、永畑がベンチで万全の準備をする。【為田聡史】