涙の初勝利からわずか3日。神戸が5日、電撃的に監督交代に踏み切った。大宮、札幌などで指揮を執った三浦俊也氏(46)の監督就任、和田昌裕監督(44)のヘッドコーチ就任を発表した。カイオジュニオール元監督の突然の辞任によって6月30日から和田チーム統括本部長が監督を兼任したが、1勝2分け2敗の成績。降格阻止に必死のクラブが動き、就任後わずか36日で監督交代となった。

 安達貞至社長(71)は「そのまま和田君でいこうとも思ったが、彼はまだ経験が浅い。そこで三浦君に監督をやってもらって、和田君には選手とのパイプ役として、ヘッドコーチをやってもらうことにした」と説明した。2日のアウェー柏戦で、就任5戦目で初勝利を挙げ、和田前監督は男泣きしたが、順位は就任時より1つ下がり15位。J2降格圏16位千葉との勝ち点差はわずかに3。柏戦終了直後に三浦氏に正式オファーを出し、この日までに合意に達した。

 神戸はリーグ20試合で34失点。J1ではワースト4位で守備の再建は急務だ。三浦氏は、守備的な戦術をベースに04年に大宮、07年には札幌をJ1へ導いた実績がある。期間は今季終了まで、推定2000万円で契約。来季続投はJ1残留が最低条件で、クラブは試合内容を重視して判断するという。三浦新監督は「神戸には招いていただき感謝しております。全力を尽くします」と広報を通してコメントした。