J1清水の左DF太田宏介(22)が、Jリーグデビューの地で躍動する。チームは17日、NDソフトスタジアムでの山形戦(19日)に向けて非公開で練習。今季横浜から加入した太田は、06年のJ2第20節(2○1)、同スタジアムでデビューを飾った。当時は、味方の負傷で緊急出場し、本職ではない右サイドでプレー。出場時間はわずか2分足らずだったが、「あの時は訳が分からなくて、ただボールをクリアしただけです」と照れ笑いをしながら振り返った。

 今季は、積極的な攻撃参加と、持ち前のスピードを買われ、3月の名古屋戦(22日)でJ1デビュー。ここまでリーグ戦9試合にフル出場するなど、チームに欠かせない存在となった。前節の大宮戦(12日、1○0)では、貴重な決勝点の起点となるクロスを上げ勝利に貢献。長谷川監督からは「自分のストロングポイントを出せている。期待している」と信頼は厚い。

 チームでは唯一、敵地の同スタジアムでの試合経験を持つ太田は「(山形の)サポーターもいっぱい入るし、声援もすごい」と冷静に分析する。それでも、「残り9試合あるけれど、まずは目の前の敵を倒すだけ。チームの得点に絡むプレーができれば最高ですね」と闘志を燃やした。【神谷亮磨】