<J1:横浜2-1鹿島>◇第26節◇19日◇日産ス

 うなだれる選手たちに並んで、監督がサポーターに頭を下げた。「敗戦には選手たちだけでなく指揮官の責任がある。おわびと自分の責任を示したかった」。鹿島のオリベイラ監督(58)が今季初めて「公開謝罪」をした光景が、泥沼のチーム状態を物語っていた。

 開始わずか10分で先制点を許した。同12分に小笠原が1点を返したが、直後に決勝点を奪われた。DF内田が「最近、先に点を取られる」とこぼせば、DF伊野波は「同点にして、悪い意味で余裕が生まれた」。シュート数も、決定機の数も横浜を上回ったが、また勝てなかった。

 自慢の堅守も最近3試合(中断試合の川崎F戦含む)で8失点。クラブ史上ワースト2位タイのアウェー6戦未勝利で、今季初のリーグ2連敗。12日の川崎F戦は1-3で迎えた後半29分にピッチ状態の悪化で中止となり、10月7日に再開試合が行われるが、残り時間で2点を返すのは困難で、さらに勝ち点3を失う可能性は高い。

 試合後、サポーターの侮辱的なジェスチャーにFWマルキーニョスが激怒するなど、沈滞ムードが漂った。この日2位に浮上した清水との勝ち点差は4となった。「まだ首位。下を向く必要はない」と主将の小笠原は前を向いたが、史上初の3連覇へ厳しい事態に直面した。【菅家大輔】