首位清水から6位広島まで勝ち点5差にひしめくJ1はゴールまで残り6節、し烈を極める優勝争いが再スタートする。首位と勝ち点1差3位G大阪は17日に同5差広島と対戦。日本代表のトーゴ戦で体調不良を訴えたMF遠藤保仁(29)は16日別メニュー調整だったが、遠征メンバー入り。西野朗監督(54)は「問題がなければ使う」と話し、強行先発する可能性が高くなった。

 優勝争いに大黒柱は欠かせない。遠藤は日本代表の14日トーゴ戦で体調不良を訴え前半だけで交代。15日に大阪府内の病院で血液検査を受けたが、結果は問題なし。広島戦はぶっつけで先発濃厚となった。

 遠藤

 万全ではないけど、そんなに悪くない。(トーゴ戦の)試合後には38度近くまで上がったけど、もう下がった。日に日に良くなっている。大丈夫です。

 FWチョが右ふくらはぎ痛、MF二川は右内転筋痛で広島戦に欠場する。西野監督は遠藤の起用について「明日の午前中の状態をチェックしてからになる」と前置きしながらも「二川がいない中で遠藤の(攻撃の)構成力は不可欠。フル出場はどうかと思うが、出ることになれば、行けるところまで行かせたい」と話した。

 首位との勝ち点差は7月11日の第17節清水戦終了時、今季最大の19まで広がったが、第28節大宮戦でついに1差に。広島戦で引き分けても、首位清水、2位鹿島の結果次第で首位に浮上する。奇跡の大逆転は、目前だ。だからこそ、遠藤も、ピッチに立ちたいと強く願う。この日は「なるべく試合まで回復に努めようと思った」と全体練習に合流せず、別メニューで約30分ほど調整した。

 広島も好調だ。J1復帰1年目の今季、首位と勝ち点5差の6位につける。「ボールを支配されると思う。広島も優勝争いをあきらめていないし。いいサッカーをするチームだけど、僕たちも負けるわけにはいかない」と闘志を燃やした。「日本の心臓」は体にむちを打って、決戦に臨む。【奈島宏樹】