Jリーグの鬼武健二チェアマン(70)は10日、川崎Fのナビスコ杯準優勝賞金5000万円の返上には応じないとの決定をくだした。この日、東京・文京区のJFAハウスで行われたJ1実行委員会で確認された。3日のナビスコ杯決勝後の表彰式で、選手に非常識な態度があったとしてクラブは厳重注意処分とし、賞金は、使途を選手教育や社会貢献活動に限定して授与することにした。

 Jリーグとサッカー界を揺るがした「川崎Fの表彰式問題」が決着した。賞金返上を認めなかった鬼武チェアマンは「お金を返すことよりも、大切なことがある。それを選手教育や社会貢献、地域振興などに使ってほしい」と話した。使途は、川崎Fからの報告書をもとにJ側も話し合いに参加して決めるという。

 3日のナビスコ杯表彰式で選手の態度が問題になった後、川崎Fは迅速に対応。翌4日には武田社長がJリーグに謝罪に訪れ、5日には賞金返上を決めるとともに選手の代表がJを訪れ謝罪した。8日の千葉戦も警告0などフェアプレーを徹底。Jリーグの羽生事務局長も「そういう態度は立派。こちらの対応にも影響した」と、処分を厳重注意にとどめたことを説明した。

 川崎Fの武田社長は、すでに各クラブあてに文書で謝罪し、この日の実行委員会でも「あらためておわびをしました」。また、Jリーグの決定に対して「当然受け入れます」と話した。また、Jリーグは実行委員会で各クラブに対して選手教育の徹底を指示。鬼武チェアマンは「再びこういうことが起きないよう、選手教育をしていきたい」と話していた。【荻島弘一】