<J1:大分1-0川崎F>◇第32節◇22日◇九石ド
川崎FがJ2降格が決まった最下位の大分に敗れ、3節守ってきた首位から陥落した。立ち上がりから攻め込まれ続け、リーグ最多得点を誇る強力攻撃陣も沈黙。代わって首位に立った鹿島が次節に勝ち、川崎Fが28日の新潟戦で引き分け以下に終わると、鹿島の優勝が決まる。06年、08年と2度も2位に終わった川崎Fにとってリーグ戦制覇は悲願。この日勝てば次節に優勝の可能性もあったが、大詰めで最下位チームに足をすくわれる波乱で、初タイトル獲得に一転して黄色信号がともった。
試合終了の笛を聞いた司令塔のMF中村憲剛(29)はうつむく選手たちに声を掛け続けた。「まだ終わったわけじゃない。大丈夫」。
最下位チームの意地に屈した。大分は立ち上がりから流れるようなパスワークと奪い合いにおける1対1の強さを発揮。DF陣を統率する川崎Fの主将DF伊藤宏樹(31)も「ボールが取れそうで取れない。こちらも足が止まってきてしまった」と手を焼いた。中盤をほぼ支配され、最下位と首位が入れ替わったような展開が続く。
得意のカウンター攻撃の起点となるはずの中村も自陣で守備に時間を費やした。先制点を後半16分に奪われると、競り合いでMF田坂祐介(24)が警告を受けるなど、焦りといらだちも表面化。同35分すぎからペースをつかみ、シュートを次々放つが、いずれも枠外に消えた。
重い1敗となった。勝ち点差2で首位となった鹿島は、昨年と一昨年、いずれも終盤に圧倒的な強さを発揮し、2年連続で優勝を飾っている。残りは2試合。関塚隆監督(49)は「(プレーの)精度を上げていく」と執念を見せる。中村も「今日の敗戦が痛いことは間違いない。それでも次に勝てば、まだ分からない。大丈夫です」と自分に言い聞かせるように言った。【松田秀彦】



