J1磐田が、感謝の気持ちを込めたホーム最終戦でゴンを送り出す。28日の広島戦はヤマハでの今季最終戦で、今季限りで退団する元日本代表FW中山雅史(42)の今季3度目のベンチ入りが確実。出場すれば「42歳2カ月5日」でリーグ最年長出場記録となる。大記録達成をクラブ、現場、サポーターが全面バックアップ。最高の“アシスト”で、ホームでは最後となる中山の花道を作る。

 ようやく舞台は整った。27日の前日練習後、柳下監督は広島戦でのFW中山のベンチ入りを明言。さらに「2トップ(前田、イ)が代表選手だから先発は難しいが、状態はFWの中で一番いい。状況によっては入るかもしれない。ゴールへ向かう姿勢はチーム1、2。20分から30分はパフォーマンスを維持できる」と、チームの戦力として評価した上で、途中出場の可能性を示唆した。

 今週に入りボランチを、MF成岡の代わりにスタミナのあるMF上田を起用するなど、交代枠を確保することで中山の出場の可能性を広げる「中山シフト」が組まれてきた。出場すれば最年長出場記録という金字塔が打ち立てられる。今季ラスト2試合で、大記録達成のチャンスが訪れた。

 クラブ側もここにきてゴングッズの増販を決め、当日のスタジアムで限定販売される。今季をもって最後となるゴングッズが売り切れるのは必至の状況だ。さらにスタンドに詰めかけるサポーターからの「お別れムード」も高まる。場所取りのため、この日朝からスタジアムで並んだ荻野浩示さん(36=自営業)も「勇気を与えてくれる存在。あの人が頑張っているから、自分も頑張れる」と、決死の応援を誓っていた。

 ヤマハでは最後の勇姿。現場、クラブ、サポーターが一丸となって花道は用意された。それでも中山は言う。「引退するみたいな雰囲気がすごく嫌だ。自分はまだまだ、やる気満々なんだから」と、ゴン節で「お別れムード」を一蹴した。代わりに「出れば、それはゴールを期待されての起用だと思っている」と高らかにゴンゴールを宣言した。【栗田成芳】