<天皇杯:G大阪2-1仙台>◇準決勝◇29日◇国立

 苦節7年目のG大阪GK木村敦志(25)が大抜てきに応えた。ユースからの生え抜きだが、03年入団からリーグ戦、ナビスコ杯を含め公式戦初出場。正GK藤ケ谷がA型インフルエンザで離脱し、ベテランGK松代も故障でこの日朝に欠場が決定。都内の宿舎近くを散歩中、松代に「任せる」と託されて武者震いした。

 後半13分に同点弾を許したが、無難に仕事をこなし「そりゃ、緊張しないはずはないでしょ。みんなに助けてもらった。試合に出られない時間も、準備をしてきたから、やってやろうと思っていた」と充実感を漂わせた。西野監督も「次は、松代か木村か迷うな」と思わぬ収穫を得た様子だった。