名古屋のドラガン・ストイコビッチ監督(44)が就任後初タイトル奪取へ意気込んだ。G大阪との元日決戦に備え12月31日は愛知・豊田市内で最終調整し東上。自身がエースとして優勝へと導いた99年度大会以来、10大会ぶりの決勝。「私にとっても、トロフィーを奪い取るチャンス」と並々ならぬ意欲を示した。

 采配はさえている。12月29日の清水との準決勝(エコパ)は1-1のままPK戦にもつれ込んだ。大事な5番目のキッカーに大方の予想を裏切り「ひらめいたんだ」と突然FW杉本を起用。その杉本が決めて、勝ち上がった。国立との相性もいい。過去リーグ戦で13勝5敗と勝率が良くホーム同然で、同監督も「マイスタジアム」とお気に入り。これも心強い材料だ。

 同じ攻撃的スタイルを志向する敵将の西野監督を「日本のベストの監督の1人。リスペクトしている」と評すが、当然主役を譲るつもりはない。唯一の不安を「私がプレーできないことだ。私がプレーできれば問題ないのだが」と話して笑わせる余裕も見せた。